Summary
移植非適応の再発難治のDLBCLは予後不良であり、治療選択肢がすくない。ポラツズマブべドチンはCD79aをターゲットとしている。
ポラツズマブべドチンとベンダムスチンとオビヌツヅマブ(pola-BG)は単施設でのコホート研究で行われた。ポラツズマブべドチンとベンダムスチンとリツキシマブ(pola-BR)は、ベンダムスチンとリツキシマブ療法(BR)とランダムに割り付け比較試験で行われた。
pola-BGとpola-BRは安全性は許容範囲であった。pola-BGのフェーズⅠ/Ⅱのコホートでは(n=27)、CR率は29.6%、OSの中央値は10.8カ月であった(観察期間中央値は27カ月)。
ランダムに割り付けられたpola-BR(n=80)はCR率が有意に高く(40% vs 17.5%)、またPFS(9.5カ月 vs 3.7カ月)とOS(12.4カ月 vs 4.7カ月)も長かった。pola-BRの患者ではGrade3~4の好中球減少をおこす率が高く(46.2% vs 33.3%)、貧血(28.25 vs 17.9%)、血小板減少(41% vs 23.1%)の割合も高かった。しかしGrade3~4の感染症の率はほぼ同じ(23.1% vs 20.5%)であった。ポラツズマブべドチンの影響でみられる末梢神経障害は43.6%に起きたが、Grade1 ~2 であり、ほとんどの患者で改善を認めた。
ポラツズマブべドチン+ベンダムスチン+リツキシマブ療法は、再発難治のDLBCL患者に対するベンダムスチン+リツキシマブ療法と比較して、有意に高いCR率があり、また死亡率が58%減少した。
再発難治のDLBCLに対するポラツズマブべドチン